長年使った iPhone を売ることになったけど、初期化の前に何をすればいいのかと悩んでいませんか?大切な写真や LINE のデータを消さずに、安全に新しいスマホへ引き継ぐためには、正しい順番で準備を進めることが重要です。
本記事では、スマホ操作が苦手な方でも迷わずに作業できるように、iPhone を初期化する前に必要な準備やバックアップの手順をわかりやすく解説します。
iPhone を初期化(売却・下取り)する前の準備・全手順チェックリスト
iPhone を真っ新な状態に戻す「初期化」を行う前には、やっておくべき準備が複数あります。いきなり初期化ボタンを押してしまうと、二度とデータが戻らなくなる恐れもあるため注意が必要です。
まずは、作業の全体像と流れをパッと確認できるリストから見ていきましょう。
なぜ初期化する前に準備が必要なのか?
iPhone の初期化とは、端末の中身をすべて消去して「工場から出荷されたばかりの真っ新な状態」に戻す作業を指します。
事前の準備やバックアップをせずに初期化してしまうと、思い出の写真、LINE のトーク履歴、連絡先、アプリのセーブデータなどがすべて消えてしまいます。また、正しい手順を踏まずに初期化すると、次にその iPhone を使う人がロックされて使えなくなるトラブルが起き、お店で買い取ってもらえない原因にもなります。次のユーザーへ安全に端末を渡すためにも、事前のしっかりとした準備が不可欠です。
失敗しないために|初期化前にすること・やること一覧
初期化をスムーズに終わらせるための全体スケジュールをまとめました。上から順番に一段階ずつ進めていけば、初心者でも失敗することはありません。
- ステップ 1:データのバックアップ(大切な写真や連絡先を安全な場所へ保存する)
- ステップ 2:個別アプリの引き継ぎ設定(LINE や Suica などのデータ移行準備をする)
- ステップ 3:周辺機器やアカウントの解除(AppleWatch の連動解除やサインアウトを行う)
- ステップ 4:本体の初期化を実行する
難しそうと感じるかもしれませんが、一つひとつの作業はとてもシンプルです。次の章から、それぞれの具体的なやり方を順番にわかりやすく解説していきます。
【最重要】大切なデータを守るバックアップのやり方
初期化前に必ず行うべき最重要ステップが、データのバックアップ(保存)です。万が一のトラブルに備えるため、そして新しいスマホへデータを確実に移すために絶対に欠かせません。
iPhone のデータ保存には、大きく分けて「パソコンを使わない方法」と「パソコンを使う方法」の 2 種類があります。ご自身の環境に合わせてやりやすい方を選びましょう。
パソコンを使わず Wi-Fi で手軽に保存する方法
パソコンをお持ちでない方は、Apple が提供しているインターネット上の保存スペース「iCloud」を使うのが一番簡単です。自宅の Wi-Fi に接続し、念のため充電器につないだ状態で以下の通りに操作を進めます。
まず、iPhone の「設定」アプリを開き、画面の一番上にある「自分の名前(アカウント名)」をタップしてください。次に「iCloud」を選び、その中にある「iCloud バックアップ」へと進みます。ここで「iCloud バックアップ」のスイッチをオン(緑色)に切り替え「今すぐバックアップを作成」をタップすれば作業が始まります。完了の表示が出るまで、Wi-Fi に繋いだまましばらく待ちましょう。
注意ポイント
無料で使える保存容量(5GB)を超えている場合は、有料プランに一時的にアップグレードするか、次の新しい iPhone へ移行するための「一時的な無料ストレージ(※猶予期間あり)」の機能を利用してください。
パソコンを使って iPhone の中身を丸ごと保存する方法
パソコン(Mac または Windows)をお持ちであれば、付属のケーブルで iPhone とパソコンを繋いでデータを丸ごと保存できます。インターネットの容量を気にせず、写真や動画をたくさん保存したい方におすすめの方法です。
最新版の Mac をお使いの場合は、iPhone を接続したあとに「Finder」アプリを開きます。サイドバーに表示される自分の iPhone を選択し「概要」タブにある「今すぐバックアップ」をクリックしてください。
Windows パソコンの場合は、「iTunes」という無料ソフトを起動して iPhone を接続します。画面に現れる小さなスマホのマークをクリックし「概要」画面から「今すぐバックアップ」をクリックしましょう。どちらの方法も「最新のバックアップ:今日〇〇時」と表示されれば無事に成功です。
忘れがちな LINE や Suica など個別アプリの引き継ぎ設定
全体のバックアップとは別に、アプリごとに個別の移行手続きをしておかないと、新しいスマホでデータが消えてしまうものがあります。特に毎日使う「LINE」や、電子マネーの「Suica」は忘れがちなので、初期化のボタンを押す前に必ず設定を済ませておきましょう。
【LINE】トーク履歴の保存と新しいスマホへの移行準備
LINE は、事前準備をしておかないと友達リストや大切なトーク履歴が消えてしまうことがあります。移行をスムーズにするため、以下の 3 点を必ず確認・実行してください。
最初に、LINE アプリ内の「設定(歯車マーク)」から「アカウント」を開き、電話番号・メールアドレス・パスワードが正しく登録されているか確認します。これが新スマホでのログインに必要となります。
次に「設定」の「トークのバックアップ」を開き「今すぐバックアップ」をタップしてトーク履歴を最新の状態にしておきましょう。
もし新旧のスマホがどちらも手元にある状態なら、新しいスマホで LINE を起動し、古いスマホに表示させた「かんたん引き継ぎ QR コード」を読み取るだけで、直近 14 日間のトーク履歴を含めて一瞬で引き継ぐことも可能です。
【Suica・PASMO】古い iPhone からの削除と移行の手続き
交通系 IC カード(Suica や PASMO)は、データの安全性を守るため、1 つのカードにつき同時に 1 台のスマホにしか登録できない仕組みになっています。そのため古い iPhone に残したままだと、新しいスマホ側で再登録ができなくなってしまいます。
手続きは、まず iPhone の「ウォレット」アプリを開き、移行したい Suica や PASMO を選択します。続いて画面右上の「…(詳細)」ボタンから「カードの詳細」を選び、画面の一番下までスクロールして「このカードを削除」をタップします。
ここで「削除」と書かれていると不安になるかもしれませんが、残高や定期券の情報はインターネット上に一時保存されるだけなので安心してください。新しい iPhone で同じ AppleID を使ってログインすれば、いつでも残高を引き継いで復活させることができます。
ゲーム・SNS・銀行アプリなど移行手続きが必要な主なアプリ
その他にも、普段使っているお気に入りアプリは個別に引き継ぎの準備が必要です。特に注意したい 3 つのジャンルについて確認しておきましょう。
ゲームアプリについては、アプリ内の設定画面から「引き継ぎコード」を発行しておくか、「Apple でサインイン」や Google 連携などのアカウント連携を済ませておきます。銀行や PayPay などの決済系アプリは、新しい端末で再ログインするために必要な ID やパスワードを確実にメモ控えておきましょう。ワンタイムパスワードアプリを利用している場合は、古い端末が動くうちに移行手続きが必要なケースもあります。また、Instagram や X(旧 Twitter)などの SNS も、登録しているユーザー名とパスワードをあらかじめ控えておくと安心です。
初期化する直前に必ず行うべき 4 つの必須作業
データの保存やアプリの準備が終わったら、初期化の直前作業に入ります。これらは iPhone 本体と、あなたのアカウントを完全に切り離すための大切な手続きです。特に売却や下取りに出す際は、これを行わないと買取を拒否されたり、査定額が大幅に下がったりする原因になるため一つずつ確実に進めましょう。
AppleWatch(アップルウォッチ)との連動を解除する
AppleWatch を iPhone と一緒に使っている方は、iPhone を初期化する前に連動(ペアリング)を解除しておく必要があります。
この解除作業を行うと、自動的に AppleWatch 内の最新データが iPhone 側にバックアップされる仕組みになっています。作業自体はとても簡単で、iPhone の「Watch」アプリを開き「すべてのマイウォッチ」から使っている時計の横にある「i」マークをタップします。最後に「AppleWatch とのペアリングを解除」を選び、画面の案内通りに進めれば完了です。
iPhone を探す機能をオフにする
「iPhone を探す」機能がオンのままだと、本体を初期化しても次にその iPhone を手にした人が使えないようにロック(アクティベーションロック)がかかってしまいます。これではお店で売ることができなくなるため、絶対にオフにしてください。
解除するには、まず「設定」アプリを開き、一番上にある「自分の名前」をタップします。次に「探す」へと進み「iPhone を探す」を選択しましょう。スイッチをタップしてオフに切り替えると、AppleID のパスワード入力を求められるので、正しく入力してロックを解除します。
AppleID(アカウント)からサインアウトする
iPhone にログインしているあなた個人のアカウント情報を、端末から完全にログアウトさせます。
まず「設定」アプリを開き、一番上にある「自分の名前」をタップして画面の最下部までスクロールしてください。そこに赤文字で表示されている「サインアウト」をタップします。次に AppleID のパスワードを入力し、右上の「オフにする」をタップしましょう。画面に「データのコピーをこの iPhone に保持しますか?」と聞かれますが、このあと初期化してすべて消去するため、何もチェックをつけずにそのまま右上の「サインアウト」を進めて大丈夫です。
スマホ本体から eSIM(内蔵型の SIM データ)を消去する
プラスチックの SIM カードを差し込むのではなく、本体に内蔵された「eSIM(イーシム)」を使って通信契約をしている場合は、その通信データを消去する必要があります。
個別に難しい操作をする必要はなく、基本的にはこの後の章で解説する「初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)」を進める途中で、自動的に確認画面が表示されます。「eSIM を保持してデータを消去しますか?それとも eSIM も消去しますか?」と聞かれたら、売却・下取りに出す場合は必ず「eSIM を消去してデータを消去」を選んで、通信データも一緒にクリアしてください。
お店で売る時や下取りに出す時の特別な注意点
iPhone を中古ショップに売ったり、携帯会社の下取りに出したりする場合、中身のデータ以外にもクリアしておくべきポイントがあります。手続きをスムーズに進め、少しでも高く買い取ってもらうための注意点をまとめました。
スマホの分割払いやローンが残っていないか確認する
本体代金を分割で支払っている最中の iPhone は、お店によっては買い取ってもらえないか、大幅に減額されることがあります。分割払いがまだ残っているかどうかは、契約している携帯会社(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど)のマイページからいつでも確認可能です。
もし残りのローンがある場合は、事前に一括で清算を済ませておくか、分割払いの途中でも減額なしで買取を行っているショップをあらかじめ選ぶようにしましょう。
どこの会社でも使えるようにする SIM ロック解除の有無
購入した時期や携帯会社によっては、特定の会社の電波しか使えない「SIM ロック」という制限がかかっている場合があります。このロックがかかったままだと買取価格が下がってしまうことがあるため、事前に解除手続きをしておくのが賢明です。
各携帯会社のマイページ(Mydocomo や Myau など)から手続きをすれば、手数料なども一切かからず、数分で「SIM ロックなし(SIM フリー)」の状態にできます。
箱やケーブルの準備と本体をキレイに掃除する方法
査定額を少しでもアップさせるためには、購入時の状態に近づけることと見た目の美しさが何より大切です。
- 付属品を揃える
購入したときの外箱、充電ケーブル、説明書などが手元に残っていれば、忘れずにすべて一緒に店舗へ持って行きましょう。 - 本体をキレイにする
メガネ拭きなどの柔らかい布を使って、画面や背面についた指紋や手垢を優しく拭き取ります。また、充電端子の穴やスピーカー部分に溜まったホコリも爪楊枝などを使い、本体を傷つけないように注意しながら取り除いておくと格段に印象が良くなります。
最終ステップ:iPhone を正しく初期化する方法
すべての準備と確認が終わったら、最終ステップである「初期化」を実行します。作業の途中でバッテリーが切れてしまうと故障の原因になるため、念のため充電ケーブルを挿して電気を供給した状態で行うのがおすすめです。
実際の初期化手順と画面の進め方
まず、iPhone の「設定」アプリを開き「一般」をタップします。画面の一番下までスクロールすると「転送または iPhone をリセット」という項目があるので、選択してください。
切り替わった画面の下部にある「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。すると、消去されるデータやアカウントの一覧が表示されるので、内容を確認して「続ける」をタップしましょう。
最後に、いつも画面ロックを解除するときに使っているパスコード(数字)を入力すると自動的に再起動がかかり、真っ新な状態に戻す初期化作業が始まります。
初期化が正しく終わったか確認するポイント|「こんにちは」画面
初期化が始まってから数分待つと、iPhone が自動的に起動します。画面に白い背景で大きく「こんにちは」や「Hello」といった文字が、様々な国の言語で次々と表示されれば作業は無事に完了です。
この画面に切り替わっていれば、あなたの大切なデータはすべて安全に消去され、工場から出荷されたばかりの状態に戻った証拠です。これ以上画面を進めて設定を行う必要はありませんので、そのまま電源ボタンを長押しして電源を切り、お店への持ち込みや郵送下取りの準備を進めましょう。
まとめ:初期化やデータの引き継ぎ設定が不安なときは?
iPhone の初期化前に行うべきバックアップや、各種アプリの移行手順について解説してきました。手順通りに一つずつ進めていけば、大切なデータをしっかりと守りながら安全に端末を真っ新な状態へと戻すことができます。
しかし、本当にデータが消えていないか心配。LINE や Suica の設定がうまくできているか自信がないという方も多いのではないでしょうか。普段からスマホの操作に慣れていない方にとって、これまでの思い出の写真や大事な連絡先が消えてしまうかもしれない作業は、とても大きなプレッシャーに感じられますよね。
もし、自身での作業に少しでも不安やストレスを感じる場合は決して無理をせず、プロの設定サポートサービスを頼るのも一つの賢い方法です。専門の知識を持ったスタッフがあなたの目の前で丁寧に作業を行い、バックアップやアカウントの引き継ぎを確実にお手伝いします。データが消えてしまうリスクをなくし、安心して新しいスマホへの一歩を踏み出すことができます。
大切な思い出や日々のデータを守るためにも、困ったときや迷ったときは、ぜひ信頼できるプロのサポート窓口へお気軽にご相談ください。


