iPhone を初期化すると、大切な写真や LINE のトークは全部消えてしまうのではないかと不安になっていませんか?初期化という言葉を聞くと、データがすべてなくなって二度と戻らないような怖いイメージを持ちますよね。
しかし、安心してください。初期化によって何が消えて何が残るのかのルールを知り、正しい順番で準備を進めれば大切なデータは後から元通りに復元できます。
この記事では、初期化によるデータへの影響から、LINE や Suica といった個別アプリの注意点、絶対に失敗しない正しいバックアップと初期化の手順までわかりやすく解説します。
【結論】iPhone を初期化したらデータはどうなる?
iPhone を初期化すると、スマホの中身は一時的にリセットされます。しかし、すべてのデータが完全に消滅するわけではありません。「iPhone 本体から消えるもの」と「インターネット上に残るもの」の 2 つに分かれます。
まずは一目でわかる一覧表で確認してみましょう。
| データの種類 | 初期化後の状態 | 事前バックアップでの復元 |
| 写真・動画・音楽 | 本体からは消える | 可能(元通りに戻せる) |
| 連絡先・カレンダー | 本体からは消える | 可能(元通りに戻せる) |
| アプリ本体 | すべて削除される | 可能(再ダウンロードされる) |
| アプリ内のデータ(LINE 等) | すべて削除される | 条件付きで可能(個別設定が必要) |
| 壁紙・音声などの本体設定 | 購入時の状態にリセット | 可能(バックアップから復元) |
| インターネット上のデータ(iCloud) | そのまま残る | 影響なし(消えない) |
| iPhone のシステム(iOS) | 最新のまま残る | 影響なし(古いバージョンに戻らない) |
初期化すると完全に消えるもの|写真、アプリ、各種設定など
iPhone を初期化すると端末の中身は、お店で買ったばかりのまっさらな状態(工場出荷状態)になります。
そのため iPhone の本体の中に保存されている写真や動画、ダウンロードしたアプリ、家族や友だちの連絡先、壁紙やアラームなどの各種設定はすべて消去されます。何も準備せずに初期化してしまうと、大切なデータは二度と戻せなくなるので注意が必要です。
初期化しても消えないもの・残るもの|iCloud 上のデータなど
一方で、初期化しても消えないデータもあります。それは AppleID を使ってインターネット上の保管庫(iCloud)に同期・保存してあるデータです。
また、iPhone を動かすための基本システム(iOS)は、初期化しても古いバージョンに戻ることはなく、最新の状態のまま維持されます。インターネット側のデータや、システムそのものが壊れてしまうことはありません。
【項目別】気になるデータや機能はどうなる?復元方法と注意点
初期化の全体像はわかったけれど、毎日使っている LINE や Suica、契約プランはどうなるのか気になりますよね。
この章では、読者の皆様が特に不安に思いやすい個別のデータや機能について、それぞれの影響と具体的な注意点を解説します。
LINE(ライン)はどうなる?
iPhone を初期化しても、LINE のアカウント(友だちリストや購入したスタンプの権利)自体が消えることはありません。
ただし、アプリ内のトーク履歴(これまでの会話)は iPhone 本体に保存されているため、事前の準備を怠ると消えてしまいます。初期化する前に、必ず LINE アプリ内の設定から「トークのバックアップ」と「アカウント移行設定(引き継ぎ設定)」を済ませておきましょう。
写真・動画はどうなる?
アルバムに入っている写真や動画は、初期化すると iPhone の画面からは一度すべて消えてしまいます。
しかし、インターネット上の保管庫(iCloud)や、お家のパソコンにしっかりとバックアップを取っておけば、初期化が終わった後に 100%元通りの状態に復元できます。大切な思い出を失わないためにも、作業前のバックアップ確認は必須です。
電話番号やネット契約はどうなる?
初期化したら携帯電話としての契約や電話番号が無くなってしまうのではないかと心配する声もありますが、その心配はいりません。
電話番号やインターネットの通信プランの情報は、携帯会社との契約情報(SIM カードや eSIM)に紐づいているため、iPhone 本体をいくら初期化しても契約が勝手に解約されたり、電話番号が消滅したりすることはありません。
eSIM(イーシム)はどうなる?
カードの差し替えが必要ないデジタル SIM「eSIM」を使っている場合、初期化の途中で「eSIM を残すか、それとも消去するか」を選ぶ画面が必ず表示されます。
ここで「eSIM を残してデータを消去」を選べば、ネットや通話の設定だけを iPhone に残すことができます。初期化が終わった直後から、すぐにいつも通りネットや通話が使えるので安心してください。
Suica(スイカ)や ApplePay はどうなる?
Suica やクレジットカードなどの ApplePay(ウォレットアプリ)の情報は、初期化すると防犯のために一度 iPhone の画面から消去されます。
しかし、データ自体は自動的に Apple の安全なサーバーに退避される仕組みになっています。初期化が終わった後、同じ AppleID を使ってサインインし直せば、簡単な操作で元の Suica やカードをすぐに使い直すことができます。
【リスク回避】iPhone を初期化する前の重大な注意点とバックアップ
iPhone の初期化を進める前に、絶対に知っておくべき超重要な注意点が 2 つあります。この準備を怠ると、スマホがロックされて使えなくなる。データが全部消えて戻せないという大トラブルに発展しかねません。安全に行うためのポイントを押さえましょう。
知らないと危険|サインアウトせずに初期化するリスク
iPhone の設定にある AppleID から「サインアウト」をせずに強制的に初期化してしまうと、iPhone に強力なロック(iPhone を探す機能によるアクティベーションロック)がかかってしまいます。
このロックがかかると、元の持ち主のパスワードを入力しない限り、画面を先に進めることができなくなります。特にスマホを売却したり、下取りに出したり、他人に譲ったりする場合は次の人が全く使えなくなってしまうため、事前の「サインアウト」は絶対に必須です。
失敗しないための正しいデータバックアップ手順
データを守るためのバックアップには、大きく分けて 2 つの方法があります。自分に合ったやり方で事前に必ず行いましょう。
Wi-Fi を使ってスマホだけで完結させたいなら「iCloud バックアップ」が手軽です。Wi-Fi に接続した状態で、iPhone の「設定>自分の名前>iCloud>iCloud バックアップ」の順にタップし「今すぐバックアップを作成」を押すだけで完了します。
パソコンをお持ちであれば、より確実なバックアップが可能です。iPhone とパソコン(Mac、または Windows の iTunes アプリ)をケーブルで繋ぎ、画面上で「iPhone のすべてのデータをこのコンピュータにバックアップ」を選択して「今すぐバックアップ」を実行します。動画などの大容量データがたくさんある場合におすすめの方法です。
【トラブル対処】パスワードを忘れて初期化できないときの解決策
初期化をしようとしたときに、画面を開くパスコードを忘れた。AppleID のパスワードがわからなくてサインアウトできないといったトラブルが起きることがあります。そんなときでも、焦らずに次の方法を試せば解決できます。
画面ロックのパスコードを忘れてしまった場合|強制初期化
画面ロックを解除するための数字(パスコード)を忘れてしまい、スマホの操作自体ができなくなった場合は、通常の画面から初期化することができません。
この場合は、パソコン(Mac または iTunes が入った Windows)を使って、iPhone を強制的に初期化(リカバリモード)する必要があります。iPhone のボタンを特定の順番で長押ししながらパソコンに接続することで、強制リセットの画面を呼び出し、中身を真っ新にすることができます。
AppleID のパスワードを忘れてサインアウトできない場合
初期化の前に必要な「サインアウト」をしようとした際、AppleID のパスワードを求められて進めない場合の対処法です。
この場合は、無理に初期化を急がず、まずはパスワードの再設定を行いましょう。iPhone の「設定>自分の名前>サインインとセキュリティ>パスワードの変更」から、画面の指示に従って操作すれば、その場で新しいパスワードに変更することができます。
【目的別】iPhone を安全に初期化する実践ステップ
ここからは、なぜ初期化したいのかという目的に合わせて、安全に作業を完了させるための具体的な実践ステップを解説します。手順を間違えないよう、自分の状況に合う方を上から順番に進めていってください。
パターン 1:スマホを売る・下取りに出す・人に譲る場合
自分の個人情報を完全に守り、次の人が問題なく使える状態にするためのステップです。
- データのバックアップを取る(新しいスマホへデータを引き継ぐため)
- LINE などの個別アプリの引き継ぎ設定をする
- AppleID からサインアウトする(「設定」のトップにある自分の名前をタップし、一番下にある「サインアウト」を押す)
- 本体を初期化する(「設定>一般>転送または iPhone をリセット>すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ)
この順番通りに進めることで iPhone は完全に真っ新な状態になり、安心して次の人へ渡すことができます。
パターン 2:スマホの不具合・バグを直して自分で使い続ける場合
スマホの動きが重い。バグが直らないという理由で、リセットしてリフレッシュしたい方向けのステップです。
- データのバックアップを最新の状態で取る
- 本体を初期化する(「設定>一般>転送または iPhone をリセット>すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ)※自分で使い続ける場合はサインアウトをせずに進めて構いません。
- 初期化後、画面の指示に従って進める
- 「iCloud バックアップから復元」または「Mac/PC から復元」を選び、データを元に戻す
この手順を踏めば、元のデータが丸ごと戻って不具合だけが解消され、これまで通り快適に iPhone を使い続けることができます。
まとめ
iPhone の初期化は、一見するとハードルが高くて怖い操作に思えますが、仕組みさえ分かってしまえば決して恐れるものではありません。
重要なポイントは「事前のバックアップ」と、手放す際の「AppleID からのサインアウト」の 2 つだけです。これさえしっかりと押さえておけば、大切な写真や LINE のデータを見失うことなく、安全に iPhone をリセットすることができます。
ぜひこの記事の手順を参考に、落ち着いて作業を進めてみてください。


