視認距離 [ しにんきょり ]

用語解説

視認距離とは、LEDビジョンやデジタルサイネージの表示面と、それを見る人との物理的な距離を指します。
LEDビジョンの導入や仕様選定において、視認距離は非常に重要な基準のひとつであり、画面サイズや設置場所、解像度を決める前に必ず検討すべき要素です。

LEDビジョンは、近距離から細部まで見る用途もあれば、遠くから一瞬で情報を伝える用途もあります。
そのため、想定される視認距離を誤ると「近くで見るとドット感が強い」「遠くから文字が読めない」「映像は出ているが内容が伝わらない」といった問題が発生しやすくなります。

視認距離と密接に関係するのがピクセルピッチです。ピクセルピッチとは、LED素子同士の間隔を示す数値で、数値が小さいほど高精細な映像表示が可能になります。
一般的に、近距離で視認される屋内用LEDビジョンでは細かいピクセルピッチが求められ、屋外広告や高所設置など遠距離視認が中心の用途では、ある程度ピクセルピッチが大きくても十分な視認性を確保できます。

また、視認距離は表示するコンテンツの設計にも大きく影響します。
文字情報を多く載せる場合や、細かい図表・メニュー・価格表を表示する場合は、視認距離が短い前提で設計する必要があります。
一方、ロゴ表示やキャッチコピー、矢印などのシンプルな訴求であれば、遠距離視認でも問題なく機能します。

さらに、設置環境によっても視認距離の考え方は変わります。
歩行者が立ち止まって見るのか、車で通過しながら見るのか、また屋外では太陽光や夜間照明の影響も受けるため、輝度やコントラスト、設置角度とのバランスも重要です。視認距離は単独で考えるものではなく、設置環境全体を踏まえたうえで総合的に判断する必要があります。

適切な視認距離を想定することで、過剰なスペックによるコスト増を防ぎつつ、伝えたい情報を確実に届けるLEDビジョンの導入が可能になります。
導入前には「誰が」「どこから」「どのくらいの時間見るのか」を具体的に整理することが重要です。