電源冗長化 [ でんげんじょうちょうか ]
用語解説
電源冗長化とは、LEDビジョンやデジタルサイネージの運用において、電源系統を二重化または多重化することで、万が一のトラブル時にも表示を継続できるようにする設計手法のことです。
主に、電源ユニットや給電経路を複数用意し、片方に障害が発生しても、もう一方が自動的に機能する仕組みを指します。
LEDビジョンは、常時稼働や長時間運用が前提となるケースが多く、電源トラブルが発生すると「画面が突然消える」「一部が表示されなくなる」といった大きな影響が出る可能性があります。
特に、商業施設・駅・屋外広告・イベント会場などでは、表示停止そのものが機会損失や信頼低下につながるため、電源冗長化の重要性が高まります。
電源冗長化の代表的な方法としては、電源ユニットの二重化があります。
1台のキャビネットやモジュールに対して複数の電源ユニットを搭載し、片方が故障しても残りが電力供給を続ける仕組みです。
また、給電ライン自体を分ける設計を行うことで、特定の回路に負荷や障害が集中するのを防ぐこともあります。
さらに、分電盤やブレーカーの段階から冗長性を考慮するケースもあります。
異なる電源系統から電力を供給することで、建物側の電源トラブルや一部停電の影響を最小限に抑えることができます。
こうした設計は、屋外用LEDビジョンや大規模ビジョンで特に重視されます。
一方で、電源冗長化にはコストや設置スペースの増加といった側面もあります。
電源ユニットの追加、配線の増設、制御設計の複雑化などが必要になるため、「すべての案件で必須」というわけではありません。
そのため、表示停止が許されない用途かどうか、運用時間や重要度を踏まえて、導入の可否を判断することが重要です。
電源冗長化は、トラブルを完全に防ぐためのものではなく、トラブルが起きても影響を最小限に抑えるための仕組みです。
LEDビジョンを安定して運用するための保険的な役割を果たし、安全性と信頼性を高める重要な設計要素といえます。
