DIP [ でぃーあいぴー ]

用語解説

DIPとは、LEDディスプレイやLEDビジョンに使用されるLED素子の実装方式のひとつで、「Dual In-line Package(デュアル・インライン・パッケージ)」の略称です。日本では一般的に砲弾型LEDとも呼ばれ、LEDの発光部分が丸みを帯びた形状をしているのが特徴です。

DIP方式のLEDは、1つのLED素子が独立したパッケージとして構成されており、基板に差し込む形で実装されます。
発光部分が外部に露出している構造のため、非常に高い輝度を出しやすいという特性があります。
このため、DIPは特に屋外用LEDビジョンで多く採用されてきました。

DIPの最大の強みは、直射日光下でも視認性を確保しやすい点です。
発光面積が大きく、光の拡散性が高いため、遠距離からでも文字や映像を認識しやすくなります。
また、物理的に堅牢な構造をしているため、雨風や温度変化などの外部環境に強く、耐候性が求められる用途に適しています。

一方で、DIPにはデメリットも存在します。構造上、素子サイズが大きいため、ピクセルピッチを細かくすることが難しいという点です。
そのため、近距離で見る用途や高精細表示には向いておらず、細かな文字や映像表現ではSMDやCOBといった他の方式に比べて不利になる場合があります。

また、DIP方式は部品点数や実装工程が多くなりやすく、製造コストが高くなる傾向があります。
そのため、近年では屋内用途や高精細用途ではSMDやCOBが主流となり、DIPは屋外・遠距離視認を重視する用途に特化して使われるケースが増えています。

LEDビジョン選定においてDIPを理解することは、「どこで・誰に・どの距離で見せるのか」を考えるうえで非常に重要です。
高輝度・高耐久性を重視するならDIP、高精細・近距離視認を重視するなら別方式、といった判断材料になります。
用途に応じて最適な方式を選ぶことが、LEDビジョン導入の成功につながります。